

「工芸のあるライフスタイルの提案」をテーマに始まった展示企画“とこのま”。その名称の由来となったのは、現代建築ではあまり見られなくなった日本古来の建築様式“床の間”です。畳の部屋に見られる座敷飾りのひとつである床の間は、茶道の繁栄とともに遊び心も取入れながら発展。限られた空間のなかで“美意識”や“季節感”を表現する〈暮らしの中のギャラリー〉として、日本人の生活に根付いてきました。例えば、いつも見過ごしていた野の花が、“床の間”に飾られることで美しさが際立つように。“とこのま”ならではの空間を演出することで、これまで気がつかなかった工芸品の魅力を引き出していきます。