「仙台七夕まつり」がはじまりました。

2014/8/06 |
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レポート

仙台の街では、今日から「仙台七夕まつり」がはじまりました。
アーケードを埋め尽くす華やかな七夕飾りとたくさんの見物客で、猛暑にもかかわらず商店街は大にぎわいです。
古くは伊達政宗公の時代から続く伝統行事として受け継がれて来た仙台七夕。
七夕飾りを専門の業者に頼んでつくってもらうところが増えたなか、お店によっては現在でも自分たちで手づくりする、昔ながらのやり方でつくった七夕が飾られていて目を引きます。

仙台三越向かいにお店を構える『梅原鏡店』では、なんと吹流しに使う和紙を染めるところからすべて自分でやっているのだそう。
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和紙を丁寧に折りたたんで縁起が良いとされる“麻の葉”模様を染め出しているといい、単色の部分も数回に分けて手で染めているので、よく見ると濃淡のグラデーションがあって素敵です。
ご主人をはじめ家族の皆さんが力を合わせ、「6月になるとつくりはじめる」とのことで、手間ひまをかけてつくり上げた美しい七夕飾りは、市の刊行物などに掲載されることも多いそうです。

こちらは、仙台名物・笹かまぼこの『鐘崎』のデザイナーズ七夕!
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老舗百貨店『藤崎』の前には、市内189校の小中学校などの生徒たちによる大作が飾られていました。
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手づくりの七夕のなかでも毎年注目を集める『松澤蒲鉾店』の七夕飾りは、吹流しの紙細工が圧巻です。
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また、お茶と和小物の『大正園』の七夕飾りも手づくりならではの魅力が際立ちます。
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『大正園』の佐藤さんによると、「支倉常長の遣欧使節出帆400年をテーマにつくった」のだそう。
真ん中が政宗公、その両脇に常長をイメージした七夕が配され、「支倉常長の衣装を参考にさまざまな色をミックスさせた」という色使いが絶妙です。
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こちらの吹流しには、真ん中をのぞいた時に「空洞でさみしくないように」との心使いから、折り鶴がつり下げられています。

七夕飾りは、つくるのにはもちろん、飾り付けの上げ下ろしにも多くの人手を必要とします。
「七夕は、いろんな形でみんなの力を結集させたものなんですよ」と佐藤さん。
商店街をはじめとする地元のたくさんの人々が真心を込めてつくる七夕飾りにも、仙台の手しごとを見つけることができました。

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仙台七夕まつり」/8月6〜8日