体験バスツアー「しの竹細工と伊達な伝統食」 レポート
寒さの残る3月10日(木)。岩出山の四季の里「凛菜・上の家」で旬の素材を使った、目にも楽しいお膳料理を楽しみ、「竹工芸館」では、岩出山の伝統工芸品のしの竹細工の一輪挿し作りに挑戦する体験バスツアーが催行されました。
まずは「凛菜・上の家」での昼食からスタート。地区の庄屋屋敷だった重厚な建物で味わうのは地元のお母さんが手間暇かけた田舎料理。
地の素材のおいしさを生かした料理に一同は感心しきり。調理法を熱心に質問する参加者もいました。「凛菜・上の家」は残念ながら3月をもって営業が終了。古民家の歴史や造りの話なども伺いながら、名残惜しくも昼食会場をあとにしました。
お膳料理を楽しんだ後は今回のツアーのハイライト、岩出山しの竹細工を体験するため「大崎市竹工芸館」へ。職人の指導のもと、岩出山の伝統工芸品のしの竹細工の一輪挿し作りに挑戦しました。
材料は地元に自生しているしの竹。毎年12月の積雪前に刈り取りをし、乾燥させてから使用します。竹細工を編むためには竹を割り、皮をはぎとった「ヘゲ」を作ります。その作業も見せていただきました。
はじめは、苦戦していた参加者が多かったですが、20~30分するとしだいに慣れ、みなさん無口になりながら一心不乱に編み上げ。
全員3時間半ほどで編みあがり、仕上げをしてもらって完成しました。
しの竹細工は作る手間もかかり、作り手の数も少ないため、製品が広く市場に出回ることがなかなかありません。参加者の中にはしの竹細工を初めて見たという方も多かったのですが、そのしなやかな作り、受け継がれてきた技に感動し、また足を運びたいと口々におっしゃっていました。体験後はいつもたくさんの人でにぎわう「あ・ら・伊達な道の駅」に立ち寄り、帰路へ。少人数で和やかな雰囲気に包まれながらツアーは終了。岩出山地区の魅力をたっぷり満喫できたという感想が多く聞こえました。
しの竹細工の製作体験は、個人でも受け付けています。竹トンボ作りの簡単なものから、じっくり時間をかけて行う目かご作りなど内容はさまざま。ご興味を持った方はぜひ体験してみてください。