堤焼「ゴブレット」で乾杯を
伊達政宗の家臣・支倉常長が、慶長遣欧使節団を率いてヨーロッパへ出航してから今年で400周年。
それを記念し、堤焼乾馬窯が、支倉常長にちなんだ新商品を生み出しました。
遣欧使節派遣400周年記念で
新たな酒器を制作
慶長18(1613)年、伊達の家臣だった支倉常長は、主君である政宗の命により遣欧使節団を率いて、サン・ファン・バウティスタ号で月浦(現・宮城県石巻市)を出航。太平洋を横断し、メキシコから大西洋を経てヨーロッパへと渡り、スペイン国王やローマ教皇との謁見を果たしました。
遣欧使節派遣から今年で400周年。それを記念して、堤焼乾馬窯の伝統の技を活かした新たな酒器「ゴブレット」が誕生しました。異国の地で支倉常長が手にしたであろう酒杯をイメージしたユニークなフォルム。伝統的な釉薬がその魅力に華を添えています。お酒を楽しみながら、いにしえの壮大な航海の旅に思いを馳せてみることができそうです。
堤焼乾馬窯
つくりてのことば
「今回、陶器としては珍しい“ゴブレット”制作の機会をいただき、焼き物でどこまで表現・創作ができるか皆さんに知ってもらいたい、との思いもあって取り組ませていただきました。仙台市博物館で資料を見せていただき、16〜17世紀の酒杯などを参考にしましたが、単なる再現ではなく今の人たちに使っていただけそうなものになるよう心がけました。まずボディを作り、個々のバランスをみながら高台をつけていくので、従来の器と比べて倍以上の手間がかかっています。手作業のため一つひとつ違いがありますので、手に取ってそれぞれの風合いを楽しんでいただければと思います。」